アメリカ留学小咄:Thanksgiving Day(感謝祭)にお呼ばれした友人宅での食事会と感謝祭の歴史の落差

アメリカ留学小咄

一昨日、11月25日はアメリカでは”Thanksgiving Day”というクリスマスの次に大きな行事の日でした。

私はアメリカ留学中、何度かアメリカ人の友人のお家に呼ばれることがありました。

長期休暇や国民の祝日になると普段は寮で生活している学生も実家に帰ります。

アメリカ人(しかも私が知っている敬虔なクリスチャンたち)は家族をとっても大切にしている印象があります。

そんな彼らは、留学生である私には帰る実家がアメリカにはない(気軽に帰れないということを分かってくれていて、祝日前になると、「今度のお休みの予定はある?」と聞いてくれて、私が「何もないんだ~。」と言うと、「うちに一緒に来ない?家族に聞いてみるけどきっと大歓迎だから!」と誘ってくれました。

本当にありがたいことで、お休みの度にたくさんのお家に遊びに行かせてもらいました。

その中の1つ、Thanksgiving Dayの時にお呼ばれしたのはテキサス州にある友人のご実家でした。

アメリカの家には当たり前にあるGuest room(ゲストルーム)に案内してくれて、きれいにベッドメイキングされたベッドの上に、シャンプー、リンス、ボディーソープなどのアメニティのセットが置かれていました。

なんて至れり尽くせり!!

滞在中は、まさにいつぞや流行った「お・も・て・な・し」の心で溢れていました。

Thanksgiving Dayは家族や親戚のみんなでごちそうを食べるのが習わしです。

朝から友人のお父さんがTurkey(七面鳥)を焼いて、お母さんがPumpkin Pie(パンプキンパイ)を焼いて。。。

Pecan Pie(ペコンパイ)というピーカンナッツを上に敷き詰めるパイも作りました。

私もピーカンナッツを敷き詰めるお手伝いをしました(笑)

そしてマッシュポテト作りもちょこっとお手伝いをさせていただきました。(ただ混ぜただけですが。。笑)

そしてGravy (グレイビー)という名前のソースをお母さんが作って、パンを焼いて。。。

テーブルにテーブルランナーを飾ったりお花を飾ったりして、華やかな食卓にしたりもします。

とにかくその日は大忙しで準備。

そうしているうちに、夕方頃から親戚がぞくぞくと集まってくる。

そして、みんなが揃うとTurkeyを分け合ったりして、ごちそうをみんなで楽しみます。

もちろん、敬虔なクリスチャンなのでお食事の前にはお祈りをします。

その集まりの主催者が神様への感謝を述べて、最後にみんなで”Amen.(アーメン)”と言ってから食べ始めます。

このお祈りの習慣はアメリカに行ってすぐは驚きましたが、だんだんとそれが当たり前になり、慣れて普通になっていきました。

なんでも慣れですね。

このThanksgivingのごちそうは基本的には美味しいのですが、パイ類はゆるゆるで生っぽく、パイというよりとろみのあるソースみたいな感じで、味も甘すぎてあまり好きになれませんでした。

甘いもの好きの私は、作っている時に「美味しいパイだよ。」と聞いていて結構楽しみにしていたので、食べた時に思っていたパイと違っていて衝撃を受けたことが忘れられません(笑)

けれども、それもとっても良い経験です。

こんな風に家族が集まってお食事をする温かい雰囲気のイベントだと思っていたのですが、最近、このThanksgiving Day(感謝祭)がインディアンを侵略した歴史に始まったものだと知ったのです。

かの有名なピルグリム・ファーザーたちがプリマス植民地にやってきた際に、なかなか作物をうまく育てられず困っていたところ、インディアン(Wampanoag:ワンパノアグ族)から作物の作り方を教えてもらって収穫をすることが出来たそうです。

そのことに感謝して、収穫祭にワンパノアグ族を招待して一緒にごちそうを食べたのがThanksgivingの始まりとされていますが、正直、このお話を知った時、植民地化した時点で、ワンパノアグ族がどれほど傷つけられたかを考えると”感謝祭”なんて気持ちになれないなと思いました。

20年前は歴史なんて知らずに、友人たちから”家族で一緒に過ごす大切な日”と教えてもらって、のほほんと楽しく過ごしました。

もっとこの歴史についてどう思っているのかをアメリカ人と話しておけば良かったなと思いました。(正直ちょっと聞くのは憚られる歴史ですが。。)

20年越しで知る衝撃の事実(歴史)。

無知って恐ろしいです。。。

アメリカでThanksgivingを経験したことで、知った気になっていた自分が恥ずかしいです(/ω\)

長い長い人生、本当に一生勉強だと改めて感じました。

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